愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「ムーンライト・セレナーデ」 サマーセット・モームは言う。

「人間について、もっとも私を驚かせたのは、彼らが矛盾に満ちているということだ。首尾一貫した人間など、ただの一人もお目にかかったことがない。まったく相容れない諸性質が同一人物の中に存在し、それでいて、もっともらしい調和を生んでいるのには驚か…

「ムーンライト・セレナーデ」 室生犀星の親友、萩原朔太郎の弁

室生君、昔はずいぶん乱暴な人間だった。いや、乱暴なんて言う語は適当ではない。君は「自然のまま」を行為する本能の赤児だった。君のあらゆる行為と生活は、人間社会の常識を超越していた。君は野の獣のように、何物の理性にも捉われないで、真の本能が命…

【AB通信:オドロイター発】 『愛こそはすべて』

この動画を見てほしい。ホームレスの女性に花束を贈った見ず知らずの男性。なんと優しい、ジョン・レノンじゃないけど『愛こそはすべて』 女性が何を言っているのか全部和訳してもらいたいぐらいです。世の中、こんな男性ばかりならどんなにか平和な世界が訪…

ワシリー・カンディンスキー Part.5 

《コンポジション VII》(1913年) トレチャコフ美術館 《ヘビー・サークル》(1927年) ノートン・サイモン美術館 《黒い四角形の中に》(1923年) グッゲンハイム美術館 《オリエンタル》(1909年) レンバッハハウス美術館 《多様な動き》(1941年) グッ…

【AB通信:オドロイター発】 彼女は愛を失った

【AB通信:オドロイター発】彼女は愛を失った。彼は拷問で亡くなりました。申し訳ないが、もし、私の彼女がレイプされ殺害されたら、躊躇うことなく志願してロシアと闘う道を選び復讐するな。目指すはプーチン政権の打倒。https://twitter.com/i/status/1693…

「ムーンライト・セレナーデ」 サド侯爵の肖像画

コンデ・アン・ブリ(北仏エーヌ県)のサド家の城に、かつてナチスの軍隊が侵入して略奪を働く前まで、聖侯爵の細密画の肖像が伝わっていた。それは小さな口をした、青い目の美貌の青年の肖像であったという。ドイツの軍人によって、それが果たしてどこへ持…

義民が駆ける 藤沢周平

記録によると第11代将軍徳川家斉は特定されるだけで16人の妻妾を持ち、53人の子女(男子26人・女子27人)を儲けたが、そのうち成年まで存命したのは約半分の28人だったと言われる。本書はその徳川家斉の命により、三方国替えが筆頭老中水野忠邦によって断行…

スカーレット・ヨハンソン  Part.26 

スカーレットさん、モンロー亡き後はもう貴女しかあいませんよ。そうでしょ、貴女なくして私はありません。 どうか私の願いを叶えてください。 何時も貴女とのティータイムを想像しているんですよ。 貴女を連れて馴染みの店に行く、みんなの驚き。 どんな格…

アルフレッド・シスレー Part.6 

《マルリーの水道橋》(1874年) トリード美術館 《ハンプトン・コートのレガッタ》(1874年) ビュールレ・コレクション 《モレズィーのレガッタ》 《積み藁》(1895年) 諸橋近代美術館 《セーブルの工場》 《ハンプトン・コートのテームズ川》(1874年)…

「ムーンライト・セレナーデ」 赤軍粛清

1941年、赤軍はソ連が自ら作り出した混乱の極みで喘いでいた。30年代後半の赤軍粛清は、赤軍近代化の立役者にして輝かしい戦功を持つ軍事的天才ミハイル・トゥハチェフスキー、卓越した戦術理論の研究者アレクサンドル・スヴェーチンをはじめとする珠玉のよ…

ジェームズ・マクニール・ホイッスラー Part.2 

《陶磁の国の姫君》(1863-1865年) フリーア美術館 《金と黒の夜想曲》(1875年) 《灰色と黒のアレンジメント No2・トーマス・カーライル》(1873年) ケルビングローブ美術館・博物館 《白衣のシンフォニー No.2 白い少女》(1864年) テート・ブリテン …

「ムーンライト・セレナーデ」 『閑吟集』

『閑吟集』の中の有名な歌に「何せうぞ、燻んで、一期は夢ぞ、ただ狂へ」(何をしようというのだ、真面目くさって。どうせ人生一期は夢じゃないか、ただ狂え)とあるが、秩序感が崩れた時代にあって、「狂う」とは何かに憑かれたように夢中になること、生命…

偉人伝 part.9 

ゼルダ・セイヤー 「今日の一枚」はこの人です。お分かりですか、「華麗なるギャツビー」の作者F・スコット・フィッツジェラルドの妻でゼルダ・セイヤーです。その生き方は自由奔放であり、夫に「アメリカで最初のフラッパー(進歩的な女性)」と呼ばれまし…

ダメオの妄想世界の旅 Part.57 

おそようございます。5時37分に起きていたんですが、こんなに遅くなってしまいました。ちょっとキャシーと諍いがあって出て行くと言うんですよ。それなら勝手に出ていけと言ってやりましたが、やっぱりやめただって。今、モーニングを食べ終わったところです…

ポール・ゴーギャン Part.15

《我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか》(1897-1898) ボストン美術館 《果実を持つ女》(1893年) エルミタージュ美術館 《アルルの夜のカフェ(ジヌー夫人)》(1888年) プーシキン美術館 《 あなたはいつ結婚するの?》 《説教の幻…

「ムーンライト・セレナーデ」 『青い山脈』

昭和23年の秋、作曲家の服部良一は、西條八十の歌詞を受け取り、その頃、大阪梅田劇場の笠置シズ子ショーと、京都の大映撮影所の狸物ミュージカル映画の音楽監督を掛け持ちしていたが『青い山脈』の主題歌の完成をせかされていた。梅田から国鉄に乗って京都…

ミルク・アンド・ハニー 村山由佳

現在のスマホの壁紙は、何年前だったか、大病をする前に紀伊國屋でサイン会があった時の村山由香さんとツーショットで撮った写真を使っている。 私が彼女に興味を持ったのは前作の『ダブル・ファンタジー』からで、その続編が本作となる。 タイトルを見れば…

ホアキン・ソローリャ Part.3 

《ピンクのローブ》(1916年) ソローリャ美術館 《スナップショット》(1906年)ソローリャ美術館 《イブニングドレスのクロティルド》(1910年)ソローリャ美術館 《馬の水浴び》ソローリャ美術館 《アルフォンソ 13世》(1907年) マドリード王宮 《3つの…

「ムーンライト・セレナーデ」 丁稚奉公

昔の丁稚というのは11歳から12、13歳くらいが奉公に上がる年齢で、10年奉公といって、その間、給金は1銭も貰えなかった。つまり商売の道を教えてもらうのだから無給で働くのはのはあたりまえ。奉公に出てからは、使いで自分の家の前を通っても勝手に寄ること…

滝平二郎 part.18 

お酒 赤城山 風ぐるま はだし 坊主がり すぎな 蝶々 チューリップ 朧月夜 井戸ばた

ラクエル・ウェルチ Part.4 

ラクエル・ウェルチさん、アナタは若い頃、抜群なスタイルとして有名でしたから中年になってからもカッコいいんでしょうね。そんなアナタと今こそデートしたいんです。 どうでしょうか、コメダで人生を語るのは。

【AB通信:オドロイター発】 もう「安全な場所ない」

もう「安全な場所ない」 極超音速ミサイルで8歳犠牲のウクライナ西部。ウクライナ西部イワノフランキフスク州で14日、ロシアによる極超音速ミサイル攻撃で死亡した8歳の少年の葬儀が行われた。ひつぎのそばには、恐竜の形の風船が手向けられていた。ウォロデ…

「ムーンライト・セレナーデ」 アーサー・C・クラーク

『いま生きている人間ひとりひとりの背後には、30人の幽霊が立っている。それが生者の死者に対する割合である。時のあけぼの以来、およそ1千億年の人間が地球上に足跡を残した』これはアーサー・C・クラークの有名な『2001年宇宙の旅』の巻頭の文字である。…

女ざかり 丸谷 才一

本書をいつどこで買ったのか覚えてないが、長らく棚の肥しになっていた。ただ丸谷才一の『女ざかり』というタイトルに惹かれて買っただけのこと。何やら色香ただよう内容かと思いきや、さに非ず、硬派の社会派小説といってもいい題材で、どういうわけか現代…

日本の偉人伝 Part.7 

安部公房です。もう少し長生きしていたらノーベル文学賞を受賞したと思うのに本当に残念だ。 東山千栄子 「今日の一枚」はこの人です。石橋湛山(明治17年9月25日 - 昭和48年4月25日)、第55代 内閣総理大臣。1956年12月23日 - 同年12月27日(総理兼任)と在…

ナタリー・ウッド Part.7 

1969年 1960s. 1969年 1961年 1966年 ナタリーさん、アナタ、年々エロスが増すような感じの人で魅力的ですね。 見直しました、どうです、ひとつ熟年女の色香についてお話願えませんか。 訊きたいですね、アナタから。

ジョン・シンガー・サージェント Part.4

《休息》(1911年) 《アルミナ・ヴェルトハイマー》(1908年) 《アトラスとヘスペリデス》1925年 《シンプロン峠の画家》(1909年) ハーヴァード大学美術館 《アリス・シェパード》(1888年) 《柳の下の櫂で眠る貴婦人と子供》(1887年) グルベンキアン…

「ムーンライト・セレナーデ」 本居宣長は日本思想

本居宣長は日本思想をものの哀れに要約したけれど、それを折口信夫はもっとはっきりさせて、色ごのみと言った。エロティックな要素を主にした美的趣味性、これが平安朝の貴族の一番大事にしたものだったし、実は日本人の一貫した主題だった。光源氏なんてい…

【AB通信:オドロイター発】 スヴィトラーナ・スモレンスカ

やはりウクライナでは女性兵士も最前線で戦っているんですね。スヴィトラーナ・スモレンスカはロシア軍との戦いで戦死しました。安らかに眠るヒーロー。

「シネマへの招待」 日本のいちばん長い日

今日の映画は私の好きな映画で『日本のいちばん長い日』を挙げます。最近、リメイク版も撮られましたが、せっかくの名作、岡本喜八監督による1967年版があるのに、なにゆえわざわざリメイク版なのか。この映画の登場人物は森近衛師団長を惨殺した将校を除い…