2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧
先日、月に一度の診察と薬を貰いにかかりつけの病院へ行って来た。 私の主治医は女医さん。 「どうですか体調は、最近、何か変わったことはありますか?」 「特別ありませんが、ちょっと、お腹の調子があまり良くないんですが」 「下痢ですか?」 「いや、そ…
当然のことながら昭和30年代から40年代にかけて明治生まれの著名人が多く亡くなっていった。 遠く日清戦争を子供ながらに記憶している世代の方々だ。 私にとっては幼少期から少年期に移行していくこの時代、ただ、若さだけが売り物の、盆暗少年に過ぎず、文…
新劇の神様と言われ、もともと画家志望だった滝沢修が舞台俳優としてデビューしたのは1925年だとか。 しかし当初は何をやってもみんなから笑われるばかりで例えばこんな逸話が残っている。 ただ一言の台詞「補欠だ」と言いながら大砲に弾を込める稽古の時、…
原田泰治さんとはこんな絵を描く人です。 http://www.taizi-artmuseum.jp/ 一度はどこかで見られたこともあると思うが、無くなりつつある日本の原風景を描くという点では故谷内六郎さんと共通したところがある。 唄でいうなら『ふるさと』というイメージでし…
う~ん、実に重いテーマの感想文を書くということは一介のブロガーとしては気が重く疲れる。 「歴史は繰り返さない。ただ、韻を踏むだけである」 という言葉があるそうだが私には解ったような解らないような。 まず単純に思うことはアメリカが行った大都市に…
フランス革命勃発というのは1789年7月14日、バスティーユ監獄の襲撃を持って起こり、その後、ルイ16世とマリー・アントワネットは断頭台の露と直ぐに消えたわけではないんですね。 幕末維新には詳しい私ですがフランス革命からナポレオンの登場という混乱期…
そう言えばこの本を読んでいて長く忘れていた『氷雪の門』という映画のことを思い出した。 調べてみると1974年というからもう40年以上も前の映画になる。 即ち、昭和20年8月20日、実際に起きた事件の映画化というわけで、本書はその日、何が起きたのかを詳細…
ベルニーニは17世紀に活躍したバロック芸術の巨匠。 まあ、驚くべき天才児で「ベルニーニはローマのために生まれ、ローマはベルニーニのためにつくられた」と賞賛された程で古代遺跡が残る古き都ローマは彼の手によって、壮大なスケール、絢爛豪華な装飾にあ…
ロック界には昔から「27クラブ」というのがあるが、画壇には「37クラブ」というのがあるのだろうか。 ラファエルロ、カラヴァジョ、ヴァトー、ゴッホ、ロートレック、モディリアーニ、そして日本では菱田春草、今村紫紅。 モディリアーニと今村紫紅の36歳を…
何につけ軍人に関するノンフィクションや伝記は時に気が重い。 この本も以前古本屋で買ったはいいが中々読む気にならず暫く放っておいた。 実に50年以上も前に発売されたもので初めて見た本だった。 私の所蔵本に、ニ・ニ六事件に関係した全青年将校らの手…
私が記憶する限り子供時代の音楽番組といえばクレージーキャッツとザ・ピーナッツ 主演の『シャボン玉ホリディ』か、坂本九、弘田三枝子、坂本スミ子、黒柳徹子らが出演していた『夢で逢いましょう』ぐらいしか知らない。 『シャボン玉ホリディ』の音楽監督…
日本人にとって愛川欽也という人は最も親しまれた司会者だったと言っても過言ではない。 『11PM』『なるほど!ザ・ワールド』『アド街ック天国』など長寿番組の顔として知られると共に俳優としても大いに活躍した人生だった。 芸能界には『9年会』なるものが…
江戸期という時代は現在のように住環境が整っていないためか、色恋に関しかなり抵抗感がなかったように思われる。 開けっ広げとまでは言わないが性風俗にはかなり寛容だ。 誘うのはいつも男とは限らず大店の女将などは奉公人などを捕まえては楽しんでいた。 …
最近の人は多羅尾伴内なんて言っても殆どの人が知らないと思うのだが、では片岡千恵蔵と言えば誰のことやら名前と顔が一致するだろうか。 いくら大スターといっても明治生まれでは知る人ぞ知るとなってしまうのか。 俗に時代劇スターの七剣聖と言われた華や…
本書は佐伯祐三の伝記本ではなく、歿後、佐伯と共にフランスで過ごした友人たちが佐伯の死をどう書き残したかを照合し、何が真実なのかを追及した眼科医の論文のような本になっている。 『衝撃の真実』なんていう陳腐なタイトルは嫌いだが、いったい佐伯祐三…
「酒鬼薔薇」事件を溯ること28年前の昭和44年4月23日、神奈川県川崎市で起こった頭部切断事件。 被害者は私立高校の1年生。 加害者は同級生の少年で鋭利な刃物で全身47ヵ所をめった刺しにして殺害、事件の一部始終を見ていた人からの通報で少年Aはあえなく逮…
本題を前に米内光政と言えば海軍大将にして総理大臣まで務めた国家の重臣で終戦時、鈴木内閣の下で海軍大臣を務め阿南陸相と激しく対立した人物として知られている。 その『米内光政』の伝記本を書いたのが同じ海軍の後輩で所謂、ポツダム大尉と言われる阿川…
今迄、自称好角家を名乗って来たが、いやはや、全くの勉強不足を痛感させられた1 冊で、第三十四代横綱男女ノ川(みなのがわ)の存在、全然知らなかった! 何でも、あの大横綱双葉山に稽古をつけてやったのが男女ノ川と聞いてはなお一層興味が湧く。 横綱昇…
この作品を芥川賞に持ってくるところが選考委員会の御目が高いところなのか私の御目が低いところなのか悩ましい。 改行なしで読点によって区切られ延々と続く文体は情景描写なり思考の連続なりで会話というのが殆どない。 豊胸手術を受けることに悩み続ける…
昨夜、何気なくネットを見ていたら思わぬ死亡記事を見つけ驚いた。 70年代初期、日本でも人気を博していたアメリカのテレビドラマ『パートリッジ・ファミリー』の主役、デヴィッド・キャシディが去年11月21日に67歳で亡くなっていたとある。 昔から特別アイ…
人間、誰だって死にたくはない。 がしかし、時に命を懸けてでも守るべき事態が招来することもあり得る。 敢然とそれに立ち向かう勇気、この本は、そんな日本人を描いているように思う。 終戦後の8月19日、関東軍総司令部の命令でソ連軍に対し完全武装解除と…
私の父は生前、ゲーリー・クーパーのファンで、とにかくクーパーの話しが大好き。 そのクーパーが前立腺癌で亡くなったのが1961年5月13日、60歳だった。 それを聞いた親友のヘミングウェイの落ち込みは相当なもので、同年7月2日に猟銃自殺している。 遺書も…
著者、加藤淑子とは加藤登紀子の母で1915年生まれ。 私の父より一歳年長で共に大陸で終戦を迎えている人。 以前、紹介した『流れる星は生きている』の作者で新田次郎の妻、藤原ていは18年生まれ、夫次郎は12年生まれ。 ソ連参戦を聞いた時、加藤淑子はハルビ…
司修、あまり知らない人だが経歴を見ると昭和11年生まれで小説家、画家にして法政大学名誉教授という肩書を持っている。 この本は詩画集として萩原朔太郎の詩に司さんの幻想的な挿絵でなり立っているが、朔太郎の詩をイメージして書かれた絵というわけではな…
おそらく007の影響かと思うが1960年代後半あたりから、日本でもアメリカのテレビドラマでスパイものが大流行。 『0011ナポレオン・ソロ』『スパイ大作戦』『スパイのライセンス』など毎週見ていた。 その『スパイのライセンス』で主役を務めたロバート・ワグ…
一般的に毒婦というと、まず思い浮かぶのは高橋お伝と阿部定ということになるか。 しかし最近、平成の毒婦と言われる女性が二人も登場した。 片や青酸カリを飲ませた連続殺人事件の筧千佐子容疑者、そしてこの木嶋佳苗。 婚活詐欺とでも言うのか短期間に複数…
「九軍神」の話しを聞いたことがあるだろうか。 日米開戦の先陣を切って乗り込んだ5隻の特殊潜航艇。 真珠湾近郊で9人が戦死、それが「九軍神」として戦時中、高らかに祭り上げられたが潜航艇は2人乗り。 あとの一人はどうなったのか? その人物は捕虜第一号…