愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「ムーンライト・セレナーデ」 「お父ちゃん、入れてくれはった」

小噺をひとつ。乞食の父娘が、右や左の旦那さま、と往来で頭をさげている。親父の方は目が見えない。だから、前に置いた箱の中にお客がおゼゼを放り込むと、娘が「お父ちゃん、入れてくれはった」と教える。すると親父さんが「大きいのか、小さいのか」と尋…

滝平二郎 part.24 

螢こい 当たるも八卦当たらないも八卦 どじょう打ち 草矢 青菜に塩 ほたる 龍舌蘭 蚊帳 木曽節 鎌研ぎ

シネマへの招待 Part.8

1963年に製作・公開されたアメリカ映画「北京の55日」です。清朝末期の義和団事変を描いていたもので、包囲された11か国の居留民が籠城して55日間を戦った大作で、主演はチャールトン・ヘストン、エヴァ・ガードナー、デヴィッド・ニーヴン。この時、有名に…

「ムーンライト・セレナーデ」 ミミズの哀音に似た詩境を地下に掘って行った

この「忘春詩集」が、実に詩人としての彼の心境を一転させた。室生君がその心に空虚を感じ、浮世を果敢なみ、ミミズの哀音に似た詩境を地下に掘って行ったのは、実にこの時以来である。僕は子供の死ぐらいで、それほど絶望的になる場合を想像できない。けれ…

滝平二郎 part.23 

城ヶ島の雨 てるてる坊主 くちなわ 大工さん 廂を貸して母屋をとられる 雨あがり 梅の実 みょうが 黄菖蒲 金魚

紀元前5千年紀の銅器時代の広大な墓地を発掘した。

1970年代、ブルガリアの考古学者たちは、紀元前5千年紀の銅器時代の広大な墓地を発掘した。43番の埋葬室からは、当時世界中で発見されたものよりも多くの金を持った高地位の男性の遺体が発見された。これは非常に驚くべき発見であり、これまでに発見された最…

「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です 比翼の鳥、連理の枝

墓をどうするのか、葬儀委員長の豊島が言った。「太宰と富栄さんは、想いあって死んだんです。相思相愛の死者といえば、比翼塚ですよ。白居易が『長恨歌』に、『天に在っては、願わくは、比翼の鳥とならん』と、うたったではありませんか。比翼の鳥、連理の…

絵画で見るピアニスト part.5

Lucie Léon au piano 1892 Louis Tribout The piano lesson (1884) ジョージ・バトラー 1872-1936 ピアノの芸術家の妻、1910年頃 William J. Hennessy - ‘An Old Song’. 1874 フランク・ディックシー ハーモニー ジュリアス・ルブラン・スチュワート ジーノ…

全集 Part.5 

白秋全集(全40巻) 鷗外選集全21冊で1300円 司馬遼太郎『街道をゆく』全43巻 勝海舟全集 全23巻内14欠 岩波文庫はBOXセットだとどうしてこんなに魅力的に見えるのだろうか。「失われた時を求めて」のセットは見たことないが、もう、若しですよアナタ、古書…

「ムーンライト・セレナーデ」 明日ありと思ふ心のあだ桜

向田邦子の祖母の想い出に、明日ありと思ふ心のあだ桜 夜半に嵐の吹かぬものかは。親鸞上人の作といわれているが、これがわが人生で最初に覚えた三十一(みそじ)文字である。祖母は「おぼくさん」と呼んでいた仏壇に供えたごはんを私に食べさせながら、この…

『マゼラン船団 世界一周500年目の真実: 大航海時代とアジア』

2023/11/2。私が一番好きな分野は「歴史ノンフィクション」これこそ我が命、故に読みた~~~い。キャプテン・クックやコロンブスは読んだが、マゼランの生涯は知らない。

オードリー・ヘプバーン Part.5 

1957年 1957年 1967年 1966 彼女はいくらでもあった作品のオファーを結構断っていたそうな。 もったいない話ですが、とにかく売れっ子ですからね。 私などは『許されざる者』と『暗くなるまで待って』などは好きですね。 彼女が出れば大ヒットでした、そんな…

マルク・シャガール Part.4  

《サーカスで緑の馬のライダー》 《天使と読者》 《バイオリン弾き》(1913年) 《空飛ぶ魚》 《魔笛》 《夢》 《Lovers》(1929年) 《紅海を渡る》 《Światło i skrzypek,》(1979年) 《花束を持つ女》 ロシア出身のユダヤ系の画家で、存命中から現在に至…

「ムーンライト・セレナーデ」 人間が科学とともに進化していると考えるのは重大な錯誤である

科学は人間の累積によって確実に進歩をとげるが、人間が科学とともに進化していると考えるのは重大な錯誤である。人間は時代とともに進歩ではなく変容し、あるいは退行しているのだとという謙虚な認識をもたなければ、時代小説どころかほんの一昔前の舞台す…

エヴァ・グリーン part.14 

エヴァさん、これだけは断言します。アナタを見ていると、どうしたって恋に落ちますよ。 あたりまえじゃないですか、なんとなく魔性の女ようなその風貌。 怪しげな眼差し、恋に落ちない男がいたら、それはもう男とは言えません。 男たるものアナタをアナタを…

ロシア革命史〈2〉 トロツキー

これは本当に難しい。ろくに学歴のない私には高嶺の花のような本だ。前もってある程度の予備知識が必要とされる。2月革命が10月革命へと至る過程にはいかなる必然性があったのか。レーニンの帰国と「4月テーゼ」の発表。あくまで戦争継続の姿勢を崩さない臨…

ジョージ・フレデリック・ワッツ Part.4 

《選択》(1864年)国立肖像画美術館 《貧困がドアにやってくると、愛は窓から飛び出します》 《溺死体で発見された》(1850年頃)ウォッツ・ギャラリー 身を持ち崩し、テムズ川に投身自殺した女性。 《愛と死》(1887年9 テート・ブリテン 《無垢に這い寄…

妄想仏像見学会 part.8

『妄想仏像見学会七十一話』は【奈良・東大寺/良弁僧正坐像(藤原)】です。像高92.4cm 『妄想仏像見学会七十二話』は【奈良・旧圓證寺/普賢菩薩騎象像(平安)】です。 『妄想仏像見学会七十二話』は【京都・六波羅蜜寺/十一面観音立像(951年)】です。258cm 『…

「ムーンライト・セレナーデ」 こしの細きこと蜂の如し

勘定奉行 川路聖謨の日記には「亜人(アメリカ人)の美人を見るに、こしの細きこと蜂の如し。日本女の半分もなし。肌の白きにほこりて、紗のごときものをきて、肌をみすることも有るよし也」とあり、露出についても驚いている。そりゃそうだろう、初めて見る…

ユベール・ロベール Part2

《スフィンクス橋の眺め》(1767年) 《ルーヴル美術館グランド・ギャラリーの改造計画》(1796年)ルーヴル美術館 《メレヴィル庭園の眺め》 《オランジュのローマ劇場と凱旋門》(1787年) ルーヴル美術館 《廃墟となったルーヴルのグランド・ギャラリーの…

モニカ・ベルッチ Part.19 

アナタの薬指に指輪が見えますが、そんなものは外してしまいなさい。私が新しい指輪を買って上げますよ。 昔から言うでしょ、旦那とマットレスは新しい方がいいって。 チャンスですよ今が。 新しく素晴らしい男と人生がアナタの決断ひとつで待っているんです…

伊集院静死去

伊集院静さんが24日、肝内胆管がんのため死去した。73歳。山口県出身。今年10月初旬にがんの診断を受け、治療のために当面の間の執筆活動休止を発表していた。晩年は病魔と闘い続け、20年1月には、くも膜下出血で倒れ緊急搬送。手術などの治療を受けて復帰し…

「ムーンライト・セレナーデ」 アイスランド

アイスランドという国は、日本の四国と北海道を併せたほどの面積に、人口30万弱、その半分が首都のレイキャビクに集まっているので、何処へ行っても人が居ないらしく、あるのは一面に覆われた苔と羊で、レイキャビックでは特に人懐こい猫が多いらしい。そし…

ダメオのアニマル・ラブ Part.44

「あっ、ちょっと待ってよ。いま起きたばかりでもう喰われるの」「なに言ってんだ、こっちは起きたら直ぐ朝食の時間なんだからね。待ってられない」「僕みたいな大きな魚では喉を通らないって」「通るとおる、もう諦めな」「嫌だいやだ、逃がしてよ」「ダメ…

「ムーンライト・セレナーデ」 形影相伴う

戦前の話だが、大蔵省に池田勇人と前尾繁三郎という男がいた。前尾は池田の4年後輩。池田は前尾に「君は主税局長になれ、僕は国税課長をやるから」と言って、池田は玉造税務署長をやり、前尾が和歌山税務署長となった。池田と前尾がこれほど親しくなったのは…

ロシア革命史〈1〉トロツキー

ロシア革命なんていわれても知識などあまりない。 その昔、20代のころだったか『戦艦ポチョムキン』と『西部戦線異状なし』を観たがあまり覚えてないし、読書としては『ロマノフ家の最期』『大津事件』『ニコライ二世とアレキサンドラ皇后』『ラスプーチン暗…

オットー・ディックス Part.2

自画像(1831) 《突撃》 《傷痍軍人》 《売春婦2》 《売春婦3》 《売春婦4》 《サロン1》(1921年) 家族の肖像画、1925年 《七つの大罪》(1933年) 《老夫婦》(1923年) 《レダ》 ドイツ新即物主義の画家で、オットー・ディクス(1891年-1969年)の…

「ムーンライト・セレナーデ」 「嘘の大名人」

ヒトラーは云ふ。「なぜなら国民大衆の心は本質的に、意識して故意に悪人になるというよりも、むしろ他人から容易に堕落させられるものであり、彼らの心情の単純な愚鈍さからして、小さな嘘より大きな嘘の犠牲となりやすい。というのは、かれら自身、もちろ…

アルフレッド・ステヴァンス 1823年5月11日 - 1906年8月24日 

《一緒に出かける?》(1859年)フィラデルフィア美術館 《スタジオで》(1871年頃)プリンストン大学美術館 《遠方からの手紙》1860年代 ウォルターズ美術館 《鏡を見つめる少女》 《入浴》 《着物を着たパリ娘》(1872) ボヴァリー博物館 《着物を着たパリ…

「ムーンライト・セレナーデ」 向田邦子と澤地久枝の旅

向田邦子と澤地久枝は昭和46年の暮れから1カ月あまり、アメリカ、ペルー、カリブ海、ヨーロッパを旅したことがあった。ペルーのリマから3時間ほどかかるイキストという街まで行きたいということだったが、二つの飛行機会社からそれぞれ1日1便しか出ていなか…