愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 ミミズの哀音に似た詩境を地下に掘って行った

この「忘春詩集」が、実に詩人としての彼の心境を一転させた。室生君がその心に空虚を感じ、浮世を果敢なみ、ミミズの哀音に似た詩境を地下に掘って行ったのは、実にこの時以来である。僕は子供の死ぐらいで、それほど絶望的になる場合を想像できない。けれども室生君は、徹頭徹尾人情派の詩人であって、人情が彼の人生観の一切だから、むしろそうしたことが当然なのだ。この時以来、室生君の心境は変化し、或る種のいじいじした、かじかんだ、継子のような寂しいものに傾いてきた。そして何もかも、一切の野心と希望を失った。無気力なさびしい厭世観と、世捨人のあきらめた風流韻事が、深く深くその心に沁み込んできた。萩原朔太郎室生犀星評である。子供を亡くした室生が内に内に閉じ籠って行く様子が語られている。「子供の死ぐらいで」とはまた見放した意見だが、親友だった二人の相異を表している。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。「泣きじゃくる母親…9カ月の赤ちゃん死亡 高齢者が“サンダル運転”か 宮崎市のスーパー駐車場で母子はねられる」バッカじゃないのお前、黒木正人容疑者(72)って、今から刑務所に入るのか、なんで自主返納しなかったんだ。おやすみなさい、また明日。