愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 ある日の萩原朔太郎と室生犀星

町の煙草屋に一寸綺麗な娘が居て、いつも店に座って居た。室生君はそれを嫁にもらいたいから、僕に交渉してくれと言うのである。乞食同様な無名詩人のところへ、普通の娘が嫁に来る筈が無いと思ったが、それでも念のために先方へ話してみたら、果たして頭から突慳(つっけん)どんに断られた。しかし室生君は、別に失望もしないで平気で居た。つまり彼は、金の無い寂しさと一緒に、性の悩ましい寂しさを持てあまして居たのであった。と、萩原朔太郎室生犀星について語っている。よく文豪などの評伝など読んでいると、この性の問題は若い彼らをかなり悩ましている。トルストイにしてもガンジーにしても然りだ。まあ、当然の帰結といえばそれまでだが。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。性別変更の手術要件「撤廃すべき」という判決が明日、最高裁判決があるらしいが、簡単に言えば性器を切らなくても男性は女性になれるということだよね。よく分からないが、その場合、彼らは結婚をどう考えているのだろうか。おやすみなさい、また明日。