愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 中卒で親がいないと大変ですよ。

「これだけ、何事につけ学歴偏重の傾向が昂まっている現在の社会の中で、到底有り得ないはずの、中卒なぞ云う存在は、どうで負の世界に潜む天然記念物以上のものにはなれないのである。人間扱いされることを望むのは、土台厚釜しい話なのだ。人並みの扱いをされたければ、今までにそれなりの人並みの努力を辛抱をし続けて、しかるべき最低限じょ資格を一通り備え、果たすべき義務を果たし、人間関係も常識的範囲において培い得てからのことである」と、自らの経験からして、中卒である西村賢太は手厳し。ある弁護士は言う。「中卒で親がいないと大変ですよ。施設を出てからちゃんと生活するのは大変です。普通なら高校を卒業をして働いて、もしクビになっても一カ月、二カ月は自宅に帰って仕事を探せばいい。本当に困ったら実家の親か兄弟にでも泣きつけばいい。親がいないのはそれもできない。貯金も少なく、無くなっても援助してもらえない。普通に考えても、支援なしで生きていくのは大変です」と言い切る。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。どっこい、ここにその生き証人がいる。なんの支援もなく、親も兄弟もなく中卒で世の荒波にほっぽり出された子供、それが現在の私である。おやすみなさい、また明日。