令和文学
読み始めて直ぐ登場人物の人間関係がよく分からなかったが、次第に父や母の家族構成が何度も替わる奇妙な話だと解かってくる。死別や再婚、離婚、結婚と主人公の生活が変転していく。400頁を越す物語だが本屋大賞を受賞するほどの価値ある作品だと心から納得…
2024本屋大賞にもノミネートという本だけに、はたしてどうかと思いながら、600頁ほどある長い本を読んだが面白いじゃないか。断念しただの斜め読みだのという人もいるが、何と勿体ない、これほど面白い本を。貧しい家庭に育った主人公の花の15歳からの話だが…
話題の本が街のミニ古書店で売っていたので買ってみた。2023年、最注目の新人が贈る傑作青春小説! ふう・・・2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだ…
この年になって高校生の恋愛ものというのは、はっきり言ってキツイ。途中、こんな場面に出くわす。主人公の二人が浜辺で花火大会を見ていた。当然なのかどうか分からないが二人はセ〇クスを始めようとする。そこを運悪く学校の先生に目撃される。先生は「月…
鷹島珊瑚は両親を看取り、帯広でのんびり暮らしていた。そんな折、東京の神田神保町で小さな古書店を営んでいた兄の滋郎が急逝。珊瑚がそのお店とビルを相続することになり、単身上京。一方、珊瑚の親戚で国文科の大学院生・美希喜は、生前滋郎の元に通って…
私の街には駅の東西を挟み、関西では有名なカフェが2件あるが、ご多分に漏れず老害なるオバサンがたちが群れを成して山ほど存在する。 特に東口店には近くにパチンコ屋があるため、それを趣味にして生きている何組かのオバサンが毎日屯しては大きな声で駄弁…
佐藤愛子の『血脈』は3巻で1900頁はあるだろうか、著者の父親、佐藤紅緑を中心に、サトウハチローら三代にわたる「佐藤家の荒ぶる血」の歴史を描く自伝的小説だが、これが滅法面白い。何しろ書き手が上手い。長編小説を書かせたら本領発揮だ。本作も600頁近…
今年の2月10日発売の文庫を古書店で買えてラッキーってなもんです。8編からなる短編集でどこまでが実体験に基づいているのか分からないが、中でも「ウィズ・ザ・ビートルズ With the Beatles」が一番良かったな。学生時代兵庫に住んでいた著者のガールフレン…
文字通り文豪たちの凄い言い訳になるわけだが、恋愛、結婚、借金、礼儀など縷々手紙であの手この手、のらりくらりでお茶を濁したり、何とか言い訳して引き伸ばしたりで相手が値を上げるような名分や迷文でごまかしたりしているようにも取れる。例えば織田作…
新潮新人賞&三島由紀夫賞ダブル受賞のデビュー作。 昭和58年に四歳だった女の子「奈々子」から見た南河内に暮らす代々の農家一族「杉崎家」を現在から回想して書いている作品で、二十四歳の娘に縁談が持ち上り、女性は二五までに見合い結婚する者も多い時代…