愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 SMの女王 谷ナオミ

団 鬼六といえばSMものなどの官能小説の第一人者として著名であるが、私自身は名前こそ著名であるから知ってはいたが、著書は読んだことがない。もっとも作品はSM雑誌に載っていたと思うので、その手に雑誌を買ったことがない。併し、私のよく知る大阪十三の小さな商店街の裏通りにある仏壇屋の二階、出入りは裏階段を使っているから仏壇屋の老夫婦に気兼ねすることはないと、昔の住まいを明かしている。現在、十三の商店街に仏壇屋は一見あるが、裏通りではないが潰れてしまったのだろうか。 鬼六先生も2011年に亡くなっているので確かめようがない。その鬼六先生が面接したピンク女優志望の女性が、昭和40年代に日活ロマンポルノで人気を博した谷ナオミである。その当時、池玲子、白川和子と並んでSMの女王として絶大な人気だった。セクシーな顔立ちと艶めかしい姿態が責めの男心はまさぐったのか、よく看板などで見かけたもので、私も1本ぐらいは観たかもしれない。このグラマー女優の芸名は、谷崎潤一郎の谷と、『痴人の愛』の主人公、ナオミから取って自ら命名したものらしい。谷ナオミ、18歳の時の話である。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。というと昭和42年のことで、現在彼女は75歳、お元気でお過ごしならそれは良かった。おやすみなさい、また明日。