私が行きつけにしているカフェには、こちらから声をかけて知り合いになった年上のおばさん、おじさんが何人かいるが、1月半ぐらい前から見なくなった84歳のおじさんが、1週間ほど前に突然現れて言うには、自転車で転んで1月ほど入院していたらしい。ちょうど私はその日いなかったので、カフェ友さんに聞いたのだが、よほど打ちどころが悪かったのか、それ以来、また来くなった。しかし84歳と言っても日頃、区役所に併設されたプールやジムに通っているので至って元気なんだが、なんでもカフェ友の話では痩せていたらしい。そのカフェ友さんは75歳で、日頃、いつも隣同士で本を読んでいる親しい人で、彼にはこれまた私と親しい81歳の姉さんがいる。初めて私が声を掛けたのが何年前か忘れたが、徐々に痩せて来て、以前は毎日のようにカフェで読書をしたり、買い物帰りによく会ったものだが、最近はめっきり会うことも少なくなっていた。数カ月前にはどこだったか血圧が高いとか、何だったか調子があまり良くないようなことを言っていた。姉弟は住まいも近く歩いて数分のところらしい。姉は生活保護だがとにかく病院嫌い。そして今日、弟さんが帰り際に「姉が死んだ」と仄めかした。私の驚きは一様ではなく「え、死んだ!」と最近にないショックだった。二人して「最後にここで会ったのはいつだったかと話しあったが、3週間前程か。今一人、知り合いの創価学会の女性部長の人が言うには、先月の25日に電話で話したらしい。死はそれ以後ことになるのだが、この猛暑の中、彼女はエアコンは点けず、いつも窓を開けて生活していたので発見時には蛆が湧いていたらしい。よもやの孤独死。何ということだ。私が弟だったらいくら病院嫌いでも首に縄を突けて入院させたものを。今のマンションに住んで13年。これでカフェでの知人で死んだのは3人。他に3人のおばさんを今年になってまったく見なくなった。あれほど毎日来ていたのに、果てはもう死んだかも知れない。他に喫茶店での常連客のおじさんが胃がんで亡くなった。私の上に住んでいた住民も孤独死した。夢に出て来なければいいが、私は昔から怖い夢をよく見るから。ただでさえ心療内科に通っている私を苦しめないで。孤独死、私にとっては他人ごとではない。突然のお別れ、安らかにお眠り下さいね。さようなら。