愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 サド侯爵の肖像画

コンデ・アン・ブリ(北仏エーヌ県)のサド家の城に、かつてナチスの軍隊が侵入して略奪を働く前まで、聖侯爵の細密画の肖像が伝わっていた。それは小さな口をした、青い目の美貌の青年の肖像であったという。ドイツの軍人によって、それが果たしてどこへ持ち去られたのか、今となっては、知る由もない。サド侯爵は輓近300年のヨーロッパ文学史上に、肖像画をもたぬ作家として稀有な特権的な地位を占めているが、このたった一枚の紛失肖像画がもし幸運な偶然によって発見されたら、さて、どういうことになるであろうか、歴史的ロマンは尽きない。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。以前にも書いた地域猫に最近久しぶりに会った、暑さのせいで休憩場所を替えていたからで、どうやら目ヤニやなど顔の病気は治ったようだが、胸から腹にかけて2センチはあろうかというシコリが二つ三つ。まさか癌ではないのか。本人は至って元気そうだが、他に思いつく病気もない。以前から細身ではあるが、あるいは・・・猫は死にざまを見せない。神様、この猫に安楽な生活を。おやすみなさい、また明日。