愛に恋

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ドイツの悲劇  マイネッケ

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この本を古本市で買った時は、殆どナメてかかっていたことを反省する。

近年読んだ本の中ではずば抜けて難しかった。

ビスマルクからワイマールを経て、ヒンデンブルクヒトラーへの道筋に於けるドイツ社会学で、著者はヒトラーより年上の同時代を生きた著名人のようだ。

記録としてどのように難しかったか例題として挙げておきたい。

ヒトラー人間性は、ゲーテ時代以来引き続き行われて来た人間内部の心的均衡の狂いとして捉えることもできる。一方では計算する知性が、他方では権力、富、安全等々に対する形而下的な要求が、過度に押し出され、行動する意志は、そのために危険な領域に追いやられた。技術的に算出され作られるものは、それが権力と富をもたらす場合には、正当と認められるように思われた。いやそれどころか、それが自民族に役立つ場合、倫理的にも正当であるように思われた」

要は著者は反ナチズムで33年の連立政権、44年の暗殺未遂など、どの時点だったらヒトラーは内部から崩壊出来たのか、戦後になって検証しているようだ。

いずれにしても私のは手に余る書籍だった。