谷崎潤一郎が映画会社・大活で製作した4本の作品は、現在いずれもフィルムが残っていないという。
大正9年5月、谷崎は4月に創設されたばかりの大正活動映画株式会社に脚本部顧問として招聘され、直接映画に関わりを持つようになり、第一回作品として製作されたのは谷崎原作、栗原喜三郎監督による「アマチュア倶楽部」で、俳優たちも素人から養成しつつある人々で岡田茉莉子の父で夭折した岡田時彦、後の監督内田吐夢、葉山三千子だが、写真の葉山三千子を良く見てほしい。
本名は和嶋せい子、この女性が『痴人の愛』で有名なナオミである。