愛に恋

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シネマへの招待 日本映画 

監督:五社英雄勝新太郎三島由紀夫仲代達矢石原裕次郎以下、早々たるメンバーが出ている映画で本当の役者ばかり。やっとDVD/Blu-ray化。勝新岡田以蔵を演じ、その天才ぶりが分かる作品なんですよね。私の好きな映画です。

黒澤明隠し砦の三悪人』です。これ見ましたか。両手放しで馬に乗り疾走するシーンの撮影前、三船は夜うなされ 同室の土屋嘉男が驚いてはね起きた。本番は見てのとおりの見事な出来栄えで、監督は三船の絶叫に馬がびっくりして凄い迫力だったと大喜びだったらしいが、これは相当難しい演技です。刀を両手で持って敵を追いかけている場面です。猛追する三船を死に物狂い逃げる敵。こんな凄い演技はこれ以外見たことがありません。

今日の映画は世界No.1と言われる作品で、小津安二郎監督の昭和28年作品で『東京物語』です。上京した年老いた両親とその家族たちの姿を通して、家族の絆、親と子、老いと死、人間の一生、それらを冷徹な視線で描いた作品である。 錚々たる役者人で、写真は死んだ母を囲んで、手前から長男の山村聡、長女の杉村春子、奥は左から戦死した次男の妻で原節子と次女の香川京子です。両親は笠智衆東山千栄子です。私が生まれる前の作品だが、両親に対しこんなに礼儀正しいのかと驚く。正座して頭が付くほど挨拶なんかしているが。香川京子(92)を除いて全員亡くなったが、古き良き時代の日本と、日本映画全盛期の作品はどこか哀しく観てしまう。

今日の映画は1955年公開の成瀬巳喜男監督による、原作・林芙美子の『浮雲』です。この原作は10代の頃に読んだが、小説、映画ともに名作なんですよね。幸田ゆき子:高峰秀子、富岡兼吾:森雅之のキャストで、いつまでも忘れ得ぬ作品に仕上がっていました。原作には確かこんな詩が。いと鮮やかなりしこの花 かつては瑠璃の色 ありし日の君と過ごせし楽しき想い出に似て私の心に告げるよ。

昔、まだ20代だった頃、愛知県知多郡美浜町にある野間大坊に二度行ったことがある。一回目には住職の法話もみんなで連れ立って聞いた懐かしい寺だ。その昔、源頼朝の父、義朝の最期の地であり、入浴中に襲われた義朝の最期の言葉が「我れに木太刀の一本なりともあれば」だった。この故事に因んで幅約3センチ、長さ役約40センチの木刀が山のように供えられている。また境内には義朝の首を洗ったとされる「血の池」もある。今日の「シネマへの招待」は、市川雷蔵眠狂四郎勝負』(1964)です。史実とは関係ないが義朝の最期を彷彿とさせる。

黒澤映画の名作『生きる』です。素晴らしい作品でしたね。伊藤雄之助に連れて行ってもらったのだったかキャバレーでピアニストにリクエストした曲が、『ゴンドラの唄』でした。ピアニストに「あの大正の古い唄かい」なんて言われて。涙を誘う映画でした。主演は志村喬。そういえば最近、ハリウッドでリメイク版がありましたね、観てないけど。

今日の映画は『馬鹿まるだし』です。1964年に松竹が制作、公開した山田洋次監督の映画。「馬鹿シリーズ」の第1作。藤山寛美渥美清も出ていますね。昔は藤山寛美渥美清もよく共演していたものです。ハナ肇さんも含め出演者の多くが亡くなりました。今日の映画は『馬鹿まるだし』です。1964年に松竹が制作、公開した山田洋次監督の映画。「馬鹿シリーズ」の第1作。藤山寛美渥美清も出ていますね。瀬戸内の小さな町、シベリア帰りの安五郎が淨念寺に転がり込み、住職の長男の妻、夏子に一目惚れ。やがて町のボスとなった安五郎は労働争議を解決するなど大活躍する。しかし、町の勢力を反対派に握られ、人々の目は冷たくなっていき、淨念寺にも出入り禁止となってしまう。そんな折、誘拐事件が起こる。名誉挽回のチャンスだと誘拐犯を追いかける、なんてストーリーでした。

「彼女が夫を殺したのは間違いない。」10人のうち10人までもが確信する鬼塚球磨子の有罪。だが心証的にはまっ黒でも、何一つ物的証拠がない。果たして検察は、世間は、彼女の罪を立証できるのか。そして、弁護側は―。暴行・傷害・恐喝・詐欺―前科4犯の毒婦と、女弁護士の心理的葛藤・かけひき・せめぎあい。九州で起きた三億円保険金事件をヒントにした話題のサスペンス。岩下志麻桃井かおりが初共演。野村芳太郎監督『疑惑』1982年製作/127分。野村芳太郎は名監督ですね。

南の島に雪が降る』(みなみのしまにゆきがふる)は、俳優加東大介の戦争経験手記である。初出は『文藝春秋』1961年3月号(従来1月号とあったのは誤り[1])に「ジャングル劇場の始末記 - 南海の芝居に雪が降る」として発表されたもので、テレビドラマ化・映画化され、単行本としては1961年9月に、文藝春秋新社(現:文藝春秋)から刊行された。

「シネマへの招待」今朝の映画は、1963年に公開された『天国と地獄』です。監督は黒澤明、主演は三船敏郎。143分。毎日映画コンクール・日本映画賞などを受賞。金網を掴み絶叫するラストシーンでは、犯人を演じた山崎努さんの手から煙が出ていたという 嘘のようなスタッフ証言が...。本当によくできた誘拐事件で面白かった。