愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。 やがて地獄へ下るとき

こんなことを言うと怒られるが、父が早世したために介護とは無縁に育ったのが良かったのか悪かったのか。すさんだ生活の中で将来のことなど柳に風と吹き流すように生きてきてしまった、不詳の息子。西條八十じゃないが、やがて地獄へ下るとき、そこに待つ父母、友人に私は何を持って行こう、たぶん私は懐から青白め破れた蝶(てふ)の死骸を取り出すだろう、さうして渡しながら言うだろう、一生を子供のやうに、さみしく、これを追いかけていましたと言えば少しは許してもらえるだろうか。放蕩は男を老けさせるが、女を若く保たせると人は云ふが、果たしてそうだろうか。一概にはいえないと思うのだが、まるで女は男のエキスを搾り取り、男は鈴虫のオスのように死んでいくのか。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。今日は3時間ほどの睡眠で早朝から病院で疲れてしまった。お父ちゃんはどう思っているかしらないが、不詳の息子は満身創痍といいながらまだ生きています。勝手ながら今後とも見守っていてください。