愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。 老境の習い

カフェで本を読んでいると、中年女性や老婆の聞きたくもない話が耳に入って来るものである。自身の病や孤独の身の上をこぼすのが老境の習いであるが、なかにはとめどなく愚痴に類することも多くなる場合もある。併し、そのぐらいならまだよい。行きつけの店たるや、近くに流行りのパチンコ屋があるので、何組かのおばちゃんたちが、自宅のリビングで話すが如く、今日の出具合などを話、かまびすしいこと蝉の如しである。彼女らは1年365日会って話さないと、夜も昼も空けぬらしい、まるで高校生のようでパソコン、読書、勉強などしている人には大迷惑な老害的存在になっていることが気付かない。はたせるかな男はあまり群れないが、ここに例外がある。毎度やって来る二人のおじさん、これまた大きな声で競馬新聞を見ながら話し込んでいる。どの場所にいようと内容が筒抜けになるほどの大音量。よくもまあ大人として恥ずかしくないものだと呆れるばかり。ネットで「老人って、何のために生きているのですか? 人に迷惑をかけるためだけに生きているとしか思えません。」まあ、そこまでは言い過ぎだとは思うが、老害は治らない病ではある。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。ひたすら読書をしていて群れない私は、人に迷惑をかけることはないが、いずれ老害と言われることのないよう、気を付けねばならぬ。おやすみなさい、また明日。