愛に恋

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ダメオのアニマル・ラブ Part.38

人々は、彼が毎日そこに来て、数時間横たわっていると言います。それから彼はどこかに行って、次の日にまた来ます!人生にはお金、権力、キャリアよりもはるかに重要なものがあることを理解するのは遠い昔のことです。世界には真の無私の愛と呼ばれるものがあります。

「よし、出発するぞ。いいか、油断するな。敵は石や枝など投げてくるからな、頭を低くしていくんだ、分かったか」「はい、分かりました」「鹿の世界でも塹壕戦が始まったということだ」「敵の数はどのぐらいでしょうか」「斥候の調べだと、わが軍より少し多いという話だ」「そうでありますか。それならなおさら見つかるのはやばいですね」「そうだ、まともにぶつかったらわが軍の方が不利だからな。ここは静かに通り過ぎるのが一番だ。全軍出発」

「ヒェ~ェ、熱いな、サウナ入って来たけど、これは熱いわ。ネコには熱すぎる。もうちょっと下げてもいいと思うけど、靴下は要らないんじゃないの」

「おい、結局どうするんだ」「そうだな、いつまでも仲間外れにしておくわけにもいくまい」「仕方ないだろう、問題を作っているのはあいつ自身なんだから」「そうだそうだ、向こうから謝ってくるのを待つべきだと思うよ」「俺もそう思う」「しかしな、あいつの性格ではまず謝ることはないと思うな」「じゃ、どうする」「このまま放っておくのが一番さ」「何もなかったような顔して知らんふりか」「それがいいな」「仲間に入れたもらいたきゃ、何とか言ってくるさ」「ああ、そのうちな」「そういうことにしよう」「なら、そうするか」「よし決まった」

「なに読んでるの」「スペインむかし話だよ」「おもしろいの」「おもしろいさ」「どうおもしろいの」「うるさいな、読めないじゃないか」「じゃ、静かにしてるから読んでよ」「昔、むかし、おじいさんとおばあさんがいました」「おじいさんとおばあさんなら、うちにもいるじゃないさ。何も昔のはなしじゃなくて」「ああ、もう。昔にも、おじいさんとおばあさんは居たんだよ」「それで」「おじいさんは山で行方不明、おばあさんは川で流され・・・」「二人とも死んだわけか」「まだ分からないじゃないか」「なんだ、ちっとも面白くないな」「ふん」

「どうしたんだ、その顔は」「知らないよ」「知らないって自分の顔だろう」「自分の顔でも生まれた時からこうなんだから、仕方ないでしょ」「生まれた時から!」「そうだよ、生まれた時からだよ」「塗ってるんじゃないのか」「違うよ、触ってみたら分かるよ」「うふ・・・」「そんなに嫌なら何で僕を買ったんだよ、もっと綺麗な犬も居たじゃないか」「エボニー&アイボリーだからさ」「何それ」「白と黒の珍しい色が気に入ったのさ」「僕のことを?」「そうさ、そのひねた顔もね」「・・・」「そにかくさ、うちに来た限りは楽しく生活できるからね」

「おい、行かないのかよ」「うん・・・、やっぱりやめとくよ」「ええ、何だよ、昨日はあんなに乗り気だったのに」「うん、車酔いするかも知れないから止めるよ」「お前、もぷ大丈夫だって言ってたじゃないか」「でも心配だからな」「もう、意気地がないな、その時はその時だよ」「いや、みんなに迷惑かけたら悪いから。土産話を楽しみにしるよ」「みんなんで行くのを楽しみにしてたのに」「そうだよ、残念だな」「仕方ない、俺たちだけで行くか」「おお、じゃ出発するから待ってろよ」「うん、気を付けて行って来て」「よし、シュパ~ツ」

「おう、野郎ども。用意はいいか、ぬかるなよ、奴らは獰猛な無法者だ。街の秩序というものを思い知らせてやらなきゃ示しがつかねえ。いいか!」「お~」「よ~し行くぞ」

「キャハハハ」「何がそんなに面白いの」「だって・・・ワッハハハハ」「ねえ、何よ、どうしてそんなに笑ってるの」「これが笑えずにいられますか、ワッハハハハ」「ちっとも分からない、ねえ、教えて、教えてってば」「だから、ギャッハハハハ」「もう、一人で笑ってればいいよ」「アッハハハハ」「・・・」

まるで記念撮影のようなこの微笑ましい写真はインドの写真家、Hrishi Gulhaneさんが撮影したもの。ハヌマンラングールというサルとアクシスジカは協力関係にあることが知られており、サルは樹上から、シカは鋭い嗅覚を使って外敵の接近をお互いに知らせ合います。「シィ・・・」「何か来たね」「うん」「何だろう」「けっこう重たそうな動物だよ。草を踏む音がそんな感じだ」「ヤバそうかな」「うん、そうだね」「トラじゃない」「僕もそう思う」「取り合えず逃げよう」「うん、じゃまたね」「うん、気を付けて行ってよ」「じゃあ」