愛に恋

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インビジブル 坂上 泉

昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が頭に麻袋を被せられた刺殺体となって見つかった。大阪市警視庁が騒然とするなか、中卒の若手・新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、上層部の思惑で、国警から出向してきた帝大卒のエリート・守屋と組むことに。全てが正反対のふたりは衝突を繰り返しながら、戦後大阪に広がる巨大な闇に迫る。昭和29年といえば、まだ国内整備も完全ではなく犯罪も多かったろう。人権意識も薄く警察による暴力も頻繁に起きていたのだはなかろうか。まったく違う個性の二人が、ただ一つ犯人を追う執念だけは一致していた。