愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 これは何回目の夏なんやろうな

「これは何回目の夏なんやろうな、とそんなことをぼんやり思った。そんなことは自分の年齢と同じで考えるまでもないことことなのに、なぜかそれは違う数字が、正しいべつの数字が世界のどこかにはあるような気がして、わたしはそんなことを考えながらぼんやり夏の白さを見つめていた」と、ある小説に書かれている。あるある、確かにある。誕生日が来るたびに思う、ひょっとして誕生日の数を間違えて数えてないか、父が間違った年月日を区役所に届けたのではないか。おかしい、いつの間にこんなに年を取ったのか、もっと若いはずだと。しかし、そう考える私が間違っていたらしい。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。毎年、春が来るのは嬉しく楽しみだが、梅雨時には誕生日も待っている。年かさが増えるとそれがまた憂鬱でならない。秦の始皇帝は不老長寿の薬を見つけてこいと家臣に命じたらしいが、私も先日、ダメオ・コーポレーションの部下7人に同じ事を命じた。猶予は3年、それまでに見つけて来なんだら打首獄門。よいな、しかと命じたぞ。おやすみなさい、また明日。