愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

ダメオのアニマル・ラブ Part.48

「ママ、おっぱい、おっぱいちょうだい」「はいはい」「どこ、どこにあるの」「ちゃんとここにあるでしょ」「え、どこ」「前にきなさい、前に」「あ、あったおっぱい」「あるに決まってるでしょ。お前のために大きくなったんだから」「うん、ありがと」

「ゲロゲロゲロっと鳴くカエル、湯煙なびく、お~が~わ~や~」「何それ!」「小川屋のCMソング」「え?」「まあいいや、明けましておめでとう、ワンちゃん」「こちらこそ、明けましておめでとうございます。カモちゃん、今年もよろしくね」「うん、今年はもっと愛を深めたいね」「そうこなくちゃ、その一言を待っていたんだよ」「今や、人間界では愛の形も変化してきたからね、動物の世界でも多種多様だよね」「そう、異種格闘技みたいなものさ」「さあ、正月早々、事故に遭わないように何処かに出かけよう」「うん、小川屋にでも行ってみる」

白黒、抹茶、小豆、珈琲、柚子、桜なんていうが、私達、仲良し三姉妹。平和な楽園で遊んでいます。優しいママとパパの下、愉しく生活しています。人間世界は大変らしいけど、事故、災害、戦争なんか本当になくなればいいのに。

「さあ飲んで」「おいちい」「うん、どんどん飲んで大きくならないとね」「うん」「そのうちママよりもっと大きくなるから」「ええ、ならないよ」「いや、なるんだよ」「うそ」「ホントだよ」「ええ、小さいままでいいよ」「そうは言ってもね・・・」

寿限無 寿限無 寿限無 寿限無、え、違ったかな。まあいいや、とにかく紛争、戦争、地震、火災、雷、オヤジ、鎮まり給え。それに私たちが住む場を奪わず、綺麗な水も護り給え。

「何だと、このボケ助が」「言ったな、このヌケ作が」「やるのか」「おお、やってやろうじゃないか」「よし来い」「あとで吠えずらかくな」「お前の方こそ泣くんじゃないぞ」「泣くものか」「よ~し、受けてみよ真空とび膝」「飛んでないじゃないか」「まあまあ。喧嘩はやめて、腹ごしらえでもしようよ」「そうだ、お腹減った」「ママぁ、お腹空いた、何かちょうだい」「ママぁってば」「煩いわね、まだお昼には間があるから我慢しなさい」「ちぇ、まだだってさ」「ああ」「仕方ない、もう少し待とう」

『猫の集会所』「雨増しておめでとうございます」「なに一転だよ、明けましておめでとうございますでしょ」「おいおい、ちゃんと話せよ、明けましておめでとう」みんなで「あけましておめでとうございます」「正月だというのに暇だな、どうする」「今年はみんなで遠出でもしないか」「だめだめ、縄張り以外に出るのは危険だよ」「大丈夫だよ、こちらには沢山いるんだから」「いや、やっぱり止めた方がいいと思うよ」「臆病だな」「日向ぼっこしていようよ」「疲れることはしたくないな」「私もここでのんびりしたいわ」「ちぇ、どいつもこいつも」

「ママ。寒いよ」「だからママじゃないんだってば」「ママだよ」「違うの」「じゃ、ママはどこ」「う~とね」「でしょ、まま居ないじゃないさ」「そのうち帰って来るよ」「だからママはここに居るよ」「違うって、本当に違うけど、ママが帰ってくるまでは暖めてあげるから安心していいよ」「寝る時も一緒だよ」「そうだね、一緒に寝ようか」「うん、それが一番」「よしよし」

おお。ビートルズ並びか。1969年、解散近い頃の彼らに、まったく同じ立ち位置の写真があるが、分かる人には分るよね。さすがだワンちゃん。

「あれ、ここは僕が初めに見つけたんだよ」「なに言ってんだよ、君には少し大きいだろ」「大きくてもいいんだよ、そろそろ子どもが生まれるんだから、大家族になるんだよ」「とにかく先に入った方が勝ちだからね」「ええ、ずるいよ。出て行ってよ」「だめだめ、もう出ないからね」「そんな意地悪しないでよ。また探さなきゃいけないんだから」「いいじゃないか探せば」「フクロウって結構ずる賢いんだね」「何とでも言えばいいさ」「分かったよ、もう二度と見たくない顔だ」「・・・」「じゃあね」「ちょっと君、妊娠してるの。分かった出ていくよ」