愛に恋

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8月9日 桜隊の隊員・スタッフは全滅

これは稲垣浩監督が1943年に撮った天下の阪妻主演の『無法松の一生』です。首にまとわりついている少年は、後の長門裕之、女性は園井恵子さんです。8月9日、この日、宿舎兼事務所は全壊・焼失した。当時この宿舎にいた9人のうち、丸山・園井・高山・仲みどりの4名は辛くも脱出・避難したが、俳優の森下彰子・羽原京子・島木つや子、裏方の笠絅子・小室喜代の5人は即死あるいは焼死したとみられている。1945年8月16日、丸山定夫は避難先である厳島の存光寺で死去。園井と舞台監督の高山は、神戸市にある園井の知り合いの家に避難したが、高山が8月20日、園井は8月21日に死亡。仲は、東京の実家に避難したが、体調が悪化し8月16日に東京帝国大学付属病院に入院、都築正男教授による手厚い治療を受けるも8月24日に死亡した。これにより広島に残留していた桜隊の隊員・スタッフは全滅した。