愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。 奴隷制

奴隷制と聞いてどんなことを思い浮かべるかといえば、古代ローマの時代から敵の捕虜を牢獄にいれて、少ない飯だけ食わせて、日夜、長時間働かせる。サボっている奴、労働不足な奴は情け容赦なくムチで打つ。また、大航海時代はアフリカから強引に連れて来た黒人を船底に閉じこめ、アメリカ大陸に運び綿花畑で働かせる。しかしどういうわけか、日本では古来から奴隷制というものがない。大古墳時代でも奴隷が造営に携わったとは習ってない。ではなぜ日本では奴隷制がなかったのか。それは神道と切り離せない米作文化と直結しているからだ。水田では畑と異なり、連作障害が起きないし、追肥も不必要。一度開墾すれば毎年同じ場所でずっと収穫できるわけで、畑作の十倍以上の高率あるといわれ、だから日本では貧富の差は畑作文化圏とは比較にならないほど小さかった。少人数でもみんなで協力し合えば水田を維持できたので、そもそも奴隷なんて必要なかった。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。日本人の公に対する価値観は人々が誠実に生き、協力しあって同じように生きるという、神道と米作文化のなかで醸成されてきたものだろう。おやすみなさい、また明日。