夏場を迎えても大谷翔平の快進撃に衰えは見られない。ゆえに周囲の期待は膨らむ一方である。今シーズンも大谷は投打ともに安定したパフォーマンスを披露しているのだが、とりわけ打者としてはすこぶる好調だ。何よりも「超一流」と言うべきスタッツがそれを物語る。以下は、現地8月4日時点での主な成績だ。
打率:310(アメリカン・リーグ3位)
本塁打:40(同1位)
打点:82(同2位)
四球:71(同1位)
得点:85(同2位)
安打:126(同3位)
三塁打:7(同1位タイ)
塁打:278(同1位)
長打:65(同1位)
長打率:.683(同1位)
出塁率:.413(同1位)
OPS:1.096(同1位) 出塁率と長打率を足し合わせた値
驚くほかにない。そのほとんどのスタッツが1位か2位なのである。打撃三冠王も視野に入ってきている記録は、およそ先発投手としてローテーションの柱を担っている選手のそれではない。打者としてだけでも十分にMVP獲得に値すると言える。そんな大谷の“戴冠”を早くも断言する識者もいる。アメリカンスポーツのありとあらゆるオッズ情報を配信している専門サイト『Action Network』のダン・ロベル氏は「アメリカン・リーグのMVP争いはシーズン最終戦を待たずして終わった」と断言。稀代の天才に対する現時点でキャリア2度目の栄冠を手にする可能性が87.5%に達しているとした。高確率を残している大谷を目にし、異例の決断を下すブックメーカーもあるようだ。米スポーツ専門局『ESPN』のエンリケ・ロハス記者によれば、米オンラインブックメーカーの『BetOnline SportsBook』はMVPオッズを削除したという。同社のアダム・バーンズ氏は『ESPN』に対して「我々がそんな判断を下したのは初めてです。オオタニはこの世のものとは思えないほどの打撃と投球を続けている」と答えている。もはやオッズすらも揺るがしてしまう大谷。その規格外さに世界が熱視線を送っている。
いいぞオオタニ、さすがに私が惚れこんだだけのことはある。