愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

2024-03-27から1日間の記事一覧

「ムーンライト・セレナーデ」 欣喜措く能はず

過ぎし世に降る雪には 必ず三味線の音色が伝えるような 哀愁と哀憐とが感じられた。永井荷風。 荷風の『断腸亭日乗』は将来、間違いなく国宝に指定されるだろう。 そのぐらい日記文学の傑作だと思う。 美文、名文の誉高く、終戦の日、谷崎潤一郎夫妻と別れ汽…

新訳 チャタレー夫人の恋人  D・H・ロレンス

大阪で古書店最大手といえば天牛書店だろうが、数カ月前、病院の帰りに支店の方に寄って見るとなんと、本書が100均のワゴンの中にあるではないか。定価2500円(税別)、それがたったの100円。もうこれは買うしかないが、如何せん単行本で重たい。併し、昔む…

ダメオのアニマル・ラブ Part.51

「マギー、寒いよ。マギーってば」「煩いわねダン、私だって寒いのよ」「いつになったら春は来るんだ」「明日からよ」「明日?」「そうよ、明日からよ」「よく言うよ、来るくるって全然来ないじゃないさ」「だから今度はホントよ」「急に明日から春になるの…

ワシリー・カンディンスキー Part.7 

《切片》 《支配的な曲線》(1936年) ソロモン・R・グッゲンハイム美術館 《クリスマスのニーナへ》(1926年) 《軟らかな中に硬く》 《絵の中の絵》 《コンポジション IX》(1936年) ポンピドゥ・センター 《E.R.キャンベルのための壁画 No.4の習作(カー…