愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 柳家金語楼

エノケン、ロッパと並ぶ三大喜劇人として知られた落語家の柳家金語楼を知る人も少なくなったが、金語楼に『あまたれ人生』という本がある。明治34年生まれなので何分話も古い。その中に金語楼の好きな都都逸が沢山載っている。それを幾分取り上げてみると、腹が立つ時ゃ この子をご覧 仲のよいとき出来たのよ 早く女房にして乾大根 つられている間にしわがよる 後家と云ふ字はうしろの家よ 前の空家はだれに貸す 貰った写真が半身ならば 抱いて寝たとてつまらない 好いた同志がしみじみぬれて きくも嬉しい夜の雨、と都都逸とは艶っぽいものばかりだ。遊郭、芸者が全盛だった昔にはこの手のものが持て囃されたのだろうか。粋にも聞こえるこの手の唄は今や絶滅危惧種となりにけり。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。連日猛暑で尋常じゃない暑さと日本では騒いでいるが、39度なんてまだ涼しい方なのだ。アメリカのある地方では今日54度だとか。イタリアでは今月48度から49度が予想されるとか。どうする家康。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。また明日、おやすみなさい。