愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

月まで三キロ 伊与原 新

今年、二番目にいい作品だった。

6編からなる短編集だが、それぞれの登場人物が必ず難しい専門知識の持ち主で、主人公を魅了していく話になっている。

著者は東大大学院理系科の卒業で知識の豊富な作家だが、理系要素が素人にも分かるような内容で読みやすい。

月まで三キロとは何のことかと思いきや、なるほどと感心するストーリー。

本書はお薦めの作品だと思う。

なかでも「人生というルートの分岐点は、初めから地図の上にあるのではない。人との偶然の出会いが、気まぐれにそこに分岐を作るのだ」然し。名言だね。