愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

尼港事件

日本人はすっかり尼港事件を風化させてしまったが、ロシア内戦中の大正9年3月から5月にかけてアムール川の河口にある日本人統治状態にあったニコラエフスクで発生した、赤軍パルチザンによる大規模な住民虐殺事件、尼港虐殺事件や(ニコラエフスク事件)を記憶しておいてほしい。港が冬期に氷結して交通が遮断され、孤立した状況のニコラエフスクを、パルチザン部隊4,300名が占領し、停戦協定を無視して白軍を武装解除白系ロシア人とみなしたニコラエフスク住民に対する略奪・処刑を行った。それとともに日本軍守備隊に武器引渡を要求。これに対して決起した日本軍守備隊を中国海軍艦隊と共同で殲滅すると、老若男女の別なく、最終的に日本統治状態であった尼港の総人口の半分である6,000名超えが殺された。赤軍パルチザンによる日本人居留民、日本領事一家、駐留日本軍守備隊への虐殺は、国際的批判を浴びた。日本人犠牲者は判明しているだけで731名にのぼり、ほぼ皆殺しにされた。建築物はことごとく破壊されニコラエフスクは廃墟となった。「大正9年5月24日午後12時 忘ルナ」の壁画。ロシア人による虐殺や蛮行は今も昔も変わっていない。