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【AB通信:オドロイター発】豪州を「侵略」したウサギの大繁殖

かれこれ20年ほど前か、NHKドキュメントでオーストラリアのウサギ問題を見たことがあるが、大発生したウサギの北上を塞ぐために東西に渡って金網を張るという問題だった。

このほど、一見何の罪もないクリスマスプレゼントとして1859年、英国から持ち込まれた24匹のウサギが、オーストラリアに「最も壊滅的な生物学的侵略」をもたらしたとする研究が、米科学アカデミー紀要に発表された。

繁殖力の強い野ウサギはオーストラリアの在来種ではなく、侵略的外来種とみなされている。

「生物学的侵略は、環境破壊や経済破壊の重大な原因になる」と研究チームは述べ、「欧州のウサギによるオーストラリアの植民地化は、史上最も象徴的かつ壊滅的な生物学的侵略の1つだった」と位置付けた。

遺伝学的証拠をたどった結果、この侵略の発端は、トーマス・オースティンという名の入植者によって1859年に英国から輸入されたウサギだったことが分かり、オースティンはオーストラリアのメルボルンにある広大な敷地でウサギ24匹を飼い始めた。

そのウサギがわずか3年で数千匹に増え、現在生息している野ウサギ2億匹の祖先だという。