たった184ページの本なのに、意外と苦労させられる本書にみんな手古摺っている。
私も同感で、福島県の方言を交えた回想など非常に理解し難いものがあり、出だし、現在と過去の接点が良く解らなかった。
現上皇陛下と同じ誕生日の主人公は息子、妻に先立たれ、結婚生活の殆どを出稼ぎで過ごし、娘と二人暮らすようになるが、故郷を捨て上野でホームレスとして暮らす道を選ぶ。
全米図書賞受賞作とあって読んでみようと思っていた作品だけに期待もあったが、あまりにも先行したイメージとかけ離れた小説だっただけに、ただただ意外性に驚いてた本だった。