愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 同害報復原理

裁判で検察側が死刑を求刑しているのに、弁護側が心神耗弱を理由に無罪を主張することがある。同じ司法試験を合格した両者は斯くも極端に意見が異なる。同害報復原理は、罪と罰の均衡を維持する最小限度の原則であるが、このような判決の場合では、その正義さえも守られていない。キリスト教的思想に荼毒(とどく)された西欧伝来の刑法思想は、正義を堕落させてしまったのか。殺人犯が反省しているかどうかが、量刑を決める一つの要素になっている。しかし人を殺害した場合、並みの反省では刑を軽くするなどは認めてはならない。死ぬほど反省して初めてそれが立証されるのである。究極的には、自殺して詫びてこそ、真に心から詫びた証明ができるという方法は、近代まで世界中でおこなわれてきたことなのだ。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。静岡県富士宮市の富士脳障害研究所付属病院で27日、病室内で3人が死亡した事件。県警は、面会に訪れた夫が入院中だった妻と長女を刺殺後に自殺。痛ましい事件だね。おやすみなさい、また明日。