愛に恋

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日本の偉人伝 Part.6 

犬好きで知られる川端。写真は「作家リレー訪問」(「文学時代」1932年7月号、会場展示なし)から。愛犬が妻・秀子にじゃれつく様子を、まじまじと見つめる川端。何を思っていたのか。この人は生涯太ることがなかったですね。

「今日の一枚」は猪口敏平中将です。1944年10月24日 戦艦「武蔵」の猪口艦長は沈没必至と判断して総員退去用意を命じた。艦橋を去る副長に艦長は遺言をしたためた手帳と愛用のシャープペンシルを手渡し、あくまで生きて部下の後事を見るよう懇請した。艦長は艦と運命を共にする。武蔵全乗組員2399名。戦死者、猪口敏平艦長以下1023名。生存者1376名、長門派遣下士官兵7名。一般的に艦長は艦と運命を共にするのが常識のようだが、そういう意味では艦長に就任した段階で死を覚悟しなければならない。武士道だね。

「今日の一枚」は中岡慎太郎です。幕末、笑顔で写る写真などは殆どありませんが、彼のこの両対象のものは珍しいです。その中岡が坂本龍馬とともに襲撃され、龍馬が即死してから2日後の1867年12月12日に亡くなりました。隣に女性がいると想定されますが、中岡の頬に当てられた手と膝にかかった着物を除いて塗りつぶされてしまっています。今日、二人の暗殺状況が詳しく残っているのは、中岡の証言からで、土佐藩邸から駆け付けた藩士に語ったものです。

「今日の一枚」はこの人です。分かりますよね、志村喬さんです。黒澤明『生きる・裏話』として、志村喬夫人の政子さんは、主人が主役だなんて観客が入らなかったらどうしようと夜も眠れなかったそうですが、試写会で「志村喬」と、夫の名前を見たとき涙が止まらなくかったそうです。政子さんは、結婚前、初めてのデートの時、志村が 立小便をしたのを見て、泣いて家に帰ったそうです。それを見た父親が「どうした」と訊くと「だって、志村さんが外でおしこをしたんです」というと、父は、何だそんなことかと言って笑ったそうです。

「今日の一枚」はこの人、第50代横綱佐田の山(1938年-2017年)です。長らく協会のNo,3で春日野、二子山、そして佐田の山が3期6年に渡って務めた。本来、二子山の跡目は大鵬だと思っていたが、大鵬は病を得てその役職を務めることはなかった。名門出羽海部屋の継承者たる佐田の山が優先されたのか分からないが、私としては大鵬が理事長の席に就いてほしかった。

岡本太郎さん、東郷青児さん。

松原智恵子『侠花列伝 襲名賭博』(1969)

分かりますか、わかりますよね。往年の大女優、山田五十鈴さんの珍しい入浴中の写真です。綺麗ですね、これではモテたでしょう。

分かりますよね、山下清です。場所は大阪戎橋。あそこにいたんですね。子供の頃、この人の映画を観た記憶があるんだが、あれはいつ頃だっただろうか。