1955年
1964年
分かってます、わかってますってばマンスフィールドさん、貴女がハリウッド史上最大の巨乳ということは、言われなくたって誰でも知ってますよ。
だからね、そんなに見せびらかせなくたっていいじゃないですか。
もう、いつでもどこでも谷間、ビキニ、ヌード!
自分の物になるなら別ですけど、いくら拝んでも誰の物にもならないんでしょ。
にも拘わらず、そんな、これ見よがしにどうだど云わんばかりのオッパイ、もう勘弁してくださいよ。
えぇ、何ですって、私だったら付き合ってもいいって!
からかうのはよしてくださいよ。
えぇ、真面目だって!
本当にホントですか!
私は嘘をつかない女だって、やった、ついにやった。
今日から恋人なんですか?
「その前に家を見に行くのよ!」
「なぜ?」
「二人のお城を選ぶのよ」
「コーポとかマンションですか」
「けち臭いこと言わないでよ、ビバリーヒルズに決まっているでしょ」
「そ、そんな贅沢な」
「プール付きにしてね」
「私、2DKぐらいの敷金しか持ってないんですよ」
「何、2DKって」
「つまりあれですよ、6畳二間とダイニングキッチン。あと、お風呂はユニットバス」
「アンタ、冗談で言ってるんでしょ」
「いや、大真面目なんですけど。近くの商店街の不動産屋にその物件があるんですよ。まだ築2年だから、凄く綺麗だって」
「アンタ、そこで私と住もうというわけ」
「そういう考えなんですけど。今、私が住んでいる所は1Kだから、少しグレードアップなんです」
「ふざけんじゃないわよ。何がグレードアップよ。さっきの携帯番号の紙返して」
「あっ、ちょっと、ちょっと待って。待ってってば」
「金輪際、私の前に現れないで。お願いだから」
「・・・」