愛に恋

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いつまでもいつまでもお元気で 知覧特攻平和会館

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毎年8月になると決まって終戦特集のような番組がNHKで組まれるが、特攻隊に関するものを見たのは、かれこれ30年以上前の話か。
その中で、ある隊員が両親に宛てた最後の手紙に痛く感動したことがある。
はっきりした内容は忘れたが、こんなことが書かれていた。
 
「この手紙を投函したら、直ちに雲煙万里の彼方へ立ち去る予定です」
 
大学生ほどの年齢の方だが、雲煙万里の彼方へ立ち去る予定です!
 
この言葉には泣かされる。
特攻隊の問題を考える時、いつも決まって思うテーマが胸をよぎる。
自分なら出来ただろうか。
隊員たちが笑って酒を酌み交わすようなことも確かにあったかも知れない。
しかし、どうだろうか。
明日は出撃と決まったその夜、果たして隊員の胸に去来したものは何であっただろう。
それを思うと言い知れぬ哀しさを覚える。
 
映像に残る彼らの最期を見ると、見事、空母に突っ込んだならまだしも、途中で撃ち落され、空中分解しながら火の玉になって落下していく場面を見ていると、あの中に我が特攻隊員が乗っているのかと思うとやり切れない。
官姓名を確かめる術はないが、今現在もその遺族が何処かで生きている。
 
いつぞや新聞で、神風特別攻撃隊あればこそ、日本は戦争に負けても世界から尊敬されているというような記事を読んだが、当時のアメリカ兵は神風を見て、自分も軍隊に入った限りは死の覚悟もそれなりにしているが、こんな方法では、と言っていた。
本当だ、近代の世界戦史の中でこんな戦法を取ったのは日本だけ。
生みの親となった大西滝次郎ま言っている。
「邪道だ」
しかし、ここまでして勝たなければいけないと思った日本人と祖国を考える時、何度も言うようだが、絶対国防圏が破られた段階で東條内閣は連合国との講和を探るべきだった。
 
本書は以前ブックオフに行った折り、私の来店を待っていたかのように目に留まってしまった。
いつまでもお元気でではなく、いつまでもを二回繰り返しているところが何とも胸に刺さる。
その切実な思いあって、我が日本国はあなた方の尊い犠牲の上に繁栄を取り戻し現在に至っている。
故に言いたい、いつまでもいつまでも英霊のことは忘れてはならないと。
 

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この写真は本当に凄い、艦船に肉薄するゼロ戦