愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

「ムーンライト・セレナーデ」 藤島武二

洋画家の藤島武二は維新に先立つ慶応三年、鹿児島藩士の三男として鹿児島市池ノ上町に生まれた。黒田清輝とはわずか一歳違いである。八歳で父を亡くし、つづく西南戦争では二人の兄を失うという苛烈な体験をするが、その衝撃が少年武二の胸にどのように刻まれたかは分からないが、ともかく事実上、旧士族の長男となった武二である。十五歳で四条派の絵師について学びはじめる。十七歳で第二回内国絵画共進会に出店、なかなかの早熟ぶりを発揮、上京して川端玉堂に入門。翌年には東京仏語学校でフランス語を学び、すでに洋画への志向を秘めていたことが分る。少年よ大志を抱け、そのままに後年、名を残すことになった藤島武二は、またどうして絵画の道に進もうと思ったのだろうか。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。先日、仲のよいカフェの店員と晩酌の話をしていた。私は酒を飲まないが、彼女はバツ2の二人の子持ちで現在は同棲中。喫煙者で家で、あぐらをかいて酒飲んで寝ているとか。「いつまでも可愛い女だと思ったら大間違いよ」だってさ。一瞬、その姿を想像してしまった。おやすみなさい、また明日。