ヴィクトリア朝にヴィクトリア女王が君臨するが如く、1920年代のモンパルナスに君臨したキキ。
モンパルナスに集う芸術家たちを魅了して留まるところを知らなかった人気。
ヘミングウェイ、キスリング、ジャン・コクトー、藤田嗣治、そしてマン・レイなど錚々たるメンバーが、夜な夜な集まり乱痴気騒ぎを繰り広げる。
その中心に居たのがキキ。
マン・レイが撮った数々の写真には惜しげもなく全裸を曝け出している。
バストは小ぶりだが下半身は大きい方で、美人という程でもない彼女の人気とは何なのか。
自叙伝の文章は拙く、貧しい家柄の出で、パリに遣って来てからは歌手・女優・モデル・画家として活躍。
ともあれ彼女を代表作「アングルのヴァイオリン」だけは見る価値がある。