2006年のアメリカ映画。
アポカリプトはギリシャ語で、隠されていたものが明らかになるという意味らしい。
メル・ギブソン監督は史劇が大好きと見える。
それもかなり生々しく迫力があり、臨場感とリアル感で圧倒する。
観客を画面に誘導する力に於いては抜群の力量。
ただし、残酷さに於いても一品。
この映画はヨーロッパ人が大陸を発見する直前のマヤ文明を描いているのだが、本来、狩猟民族たる人間の本能と本質を的確に描いている点が素晴らしい。
勿論、そこには人道主義は一切存在しない。
マヤ人が支配地域外のインディオを狩るというような設定になっているが、見るに堪えないという批評もある。
それにしても、前作のキリスト受難を描いた『パッション』といい、ハードな場面の連続に着いていけない人はご遠慮願った方がいいと思う。
ただ、全編、マヤ語というのがいい