愛に恋

    読んだり・見たり・聴いたり!

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

天使はブルースを歌う――横浜アウトサイド・ストーリー 山崎洋子

私にとって団塊の世代とはマルキストかヒッピーか、大別すればいずれか二つに属してしまう種族になってしまう。中学生の頃などは、何故、あの世代の人たちは機動隊とぶつかり合っているのか理解できなかった。革マル派、連合赤軍といっても、主義主張を理解…

グリューネヴァルト 1470/1475年頃 - 1528年8月31日

グリューネヴァルトが描いた祭壇画の傑作で彼の最高傑作でもある、『イーゼンハイム祭壇画』は複数のパネルによって成立されているらしい。 中でも衝撃的で有名なものが「キリスト磔刑図」で、拡大するとこのようになる。 様々な磔刑図があるが、これは痛々…

教訓忘るべからず!

江戸時代、何かと迷信深い日本では地震はナマズが暴れて引き起こすと考えられていた。 昔は、 「地震、雷、火事、親父」 今は、 「地震、原発、火事、津波」 記憶では、私が初めて災害に見舞われたのは昭和34年9月の伊勢湾台風だったと思う。 家の前を濁流が…

シャルル・ボワイエ

シャルル・ボワイエとはフランスが生んだ名優だが、妻が死んだ二日後に大量の睡眠薬を飲んで自殺してしまった。 多くの名作に出演しているが何分、古い俳優さんなので何を見たかはっきり思い出せない。 然し、37年の『うたかたの恋」と翌38年の『歴史は夜作…

末期の眼

牡丹花は 咲き定まりて 静かなり 花の占めたる 位置の確かさ 木下利玄 春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて 冷しかりけり 道元 形見とて 何か残さん 春は花 山ほととぎす 夏はもみぢ葉 良寛 そして川端康成は言う。 「あらゆる芸術の極意は『末期の眼』で…

極楽へ 越ゆる峠の一休み

文豪大町桂月なんて言っても今や知る人ぞ稀になってしまったが、与謝野晶子が詠んだ「きみ死にたまうことなかれ」を痛烈に批判した人として文壇史に記録されている。号は月の名所、桂浜を縮めて桂月としたもの、その佳月が終の棲家としたのが青森県十和田市…