愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。『ウルビーノのヴィーナス』

マネはティッツァーノのウルビーノのヴィーナス』からあえてヴィーナスの象徴を取り除き、パリの娼婦を描き、それが観衆の逆鱗に触れた。なぜマネはこのような絵を描いたのか。それは、パリの闇の姿を描き出そうとしたからだと考えられている。当時のパリは1853年以降に始まるパリの大改造によって近代化が進み、ブルジョワ階級の人々が夜な夜な舞踊界を開くなど享楽的な生活を送っていた。その裏で華々しく活躍していたのが娼婦たちだ。娼婦の存在は誰もが知っていたいたし、中にはそのお世話になっている者もいたが、決して表沙汰にしてはいけないものだった。それゆえ、マネは娼婦をカンヴァスに描くことによって、人々の偽善と、人々がひた隠しにするパリの闇の部分を暴こうとしたと見られる。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。格好つけるわけじゃないが、私は風俗という所に行ったことがない。決して女嫌いではなく、ああいう所で金を払って時間制の中で事を行うには、全くその気になれず、興奮出来る性質ではないのだ。故に行こうと思ったこともなかった。おやすみなさい、また明日。