愛に恋

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まぐだら屋のマリア 原田 マハ

これは抜群に面白かった。東京・神楽坂の老舗料亭「吟遊」で修業をしていた主人公の紫紋は、料亭で起こった偽装事件を機にすべてを失い、料理人としての夢、大切な仲間。そして、後輩の自殺。自殺覚悟で人生の終わりの地を求めて彷徨い、尽果というバス停に降り立つ。タイトルからして何か宗教的な話かと思っていたが、まったく違うものだった。また、今回はこの人特有の美術関係でもない。中には泣いたという人もいるが、さすがにそこまではない。