愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 羅宇屋

「羅宇」というのは煙管の火皿と吸口の間に挟まった長い竹の管のことで、竹のすげ替えや、銀製の火皿や吸口に溜まった脂掃除が必要なので「羅宇屋」という専門職が成立し、その昔、まだ私が幼稚園に入る前の話だが、東京の木造アパートの二階に住んでいたころ、その羅宇屋が来ると、父が私に煙管の掃除にいって来いと命じていたことを覚えている。豆腐屋なら例のラッパを吹き鳴らすから分かるが、羅宇屋が来たことをどうして分かったのか忘れてしまった。懐かしい思い出だ。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。おやすみなさい、また明日。