落語というのは、やはり文章で読むと、どうも今一乗りが悪い。
抑揚もなければ身振りの動きもないので、その面白さが伝わらないと同時に演者の巧さも分からない。
ただ、私としては町人言葉や死語などを読むのが楽しく嬉しいことなのだ。
例えば久離(きゅうり)とは目下の親族に対して申し渡す親族関係断絶行為を意味するものだとか、世の中、ついでに生きてるような奴、なんて笑えてくる。
酒飲みは奴豆腐にさも似たり、はじめは四角で末はぐずぐず。
上手いこと言うね昔の人は。
なかなかリアルな会話の中では、こんな粋な言葉は聞けない。