ペスト カミュ

 
翻訳ものには相性があるのか、私の読解力がないのか情けないことによく理解できなかった。
文体に馴染めない歯がゆさを感じつつの読了。
故につまらなかったという感想を持ったときには必ず他人のレビューが気になる。
案の定、意に反して『異邦人』よりこちらの方が好きだ、また再読したい、と勝鬨の声を聴くに及んで、やはり理解力のなさに落ち込んでしまいそうになる。
内容的には以下のように難しいものではないはずなのだが。
 
アルジェリアのオラン市で、ある朝、医師のリウーは鼠の死体をいくつか発見する。ついで原因不明の熱病者が続出、ペストの発生である。外部と遮断された孤立状態のなかで、必死に「悪」と闘う市民たちの姿を年代記風に淡々と描くことで、人間性を蝕む「不条理」と直面した時に示される人間の諸相や、過ぎ去ったばかりの対ナチス闘争での体験を寓意的に描き込み圧倒的共感を呼んだ長編。
 
しかし、ここに書かれているような圧倒的共感を呼ばない読後感。
勿論、私はどんな本でも読みこなせるなどと不遜な態度は持っていないが、何やら急速に挫折感を味わい感想文としても失格な文章だと思う。
ただ翻訳者、宮崎嶺雄氏の解説に救われる。
 
「この周密な大作を十分に読みこなすことはなかなか容易でない」
 
気になるのは翻訳年度で昭和44年と古く、今日、新訳が出たら、また違った感想を持つかもしれない。
 

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