愛に恋

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「ムーンライト・セレナーデ」 (食料はもとより煙草もわずかな配給で文字どおり貴重品であった)

戦争がもっとも窮迫していた頃の某紙文化欄に載った大学教授の随筆がある。「貴重な煙草を(食料はもとより煙草もわずかな配給で文字どおり貴重品であった)大学への往復の途次、駅のホームなどでポケットからとりだして一服していると、火を借りにくる者があとを絶たない。近頃こういう奴が多くて実に腹が立つ。マッチも配給だから倹約して火を借りにくるのかと思うとそうではない。火のついている当方の煙草の先に、失礼、といいながら、先方の煙草をぴったりとつけて、火をつけると同時に当方の煙草の煙までできるだけ吸いこもうとしているのである。おかげで当方は、せっかくの一本を、無礼者にずたずたに吸われてしまうようで、こういうことを禁止する手段はないものかと思う。年配の知識人が煙草の煙を盗み取られると嘆いている面白い記事だ。能登半島地震で物不足から救援物資を届けようとしていた海上保安庁の航空機が、日本航空機と衝突して物資は勿論、尊い5人の命が亡くなった。「ムーンライト・セレナーデ」のお時間です。2日続けて起こった正月の大惨事。こんなことは生まれて初めてだ。不吉な1年にならぬよう願いたい。また明日、おやすみなさい。