これ、昨日見つけて買ってきた。
何なに、初見、何なんこの本は!
背表紙はセロファンが掛けてあるので読みにくく、表紙はタイトル文字が小さく今ならあり得ないような表装。
よくよく見るに室生犀星の『庭を造る人』とある。
奥付を調べると、昭和2年6月18日発行の初版本。
装丁は岸田劉生とある。
然し、この厚さならとても片手で持って読めないだろうと思うのだが、昔の本は紙質が悪いのか、重量が現代本の半分ほどしかない。
まあ取り敢えず、珍しい物なので買ってから家で調べてみるに、本来はこのように函入り。
それが函欠だと2,500円、函附きでは48,700円もするらしい!
それを私は函欠で500で買ってしもた。
まあ、いいてことよ、これが古本道の為せる技なんてね。
流浪また変転、芥川龍之介の自殺は同年の7月24日なので、或いはではなく確実に二人の関係からして本書を見たと思うのだが、さて歴史の闇は何と答えてくれるか。
然しながらこの本も、棚の肥やしとなりにけり。