愛に恋

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石川五右衛門が釜茹で

おお、これは珍しい。昔、お婆さんがやっていた、お好み焼き屋で一回だけ手書きで書かれたものを見たことがありました。「十二月十二日」の文字が逆さに書かれていますよね。これは石川五右衛門の命日に因んで「厄除けのお守り」なんですよ。店を出る時、玄関上にこの文字を見つけ、お婆さんにも同じことを訊きました。「お婆さん、これ厄除けだよね、石川五右衛門が釜茹でになった日だよ」「ええ、そうです」「嬉しくなったものだ、こういう江戸の昔からの諺を知っている人に会うのは。