愛に恋

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イタリア的恋愛のススメ シモネッタのデカメロン 田丸公美子

著者は名うての下ネタ好きらしい。

故にこういう話(実話)は女性が書いた方が面白くていい。

バッコ、タバッコ、ヴェーネレ、これがイタリア版の飲み、打つ、買うらしい。

ロンドンの研究機関が世界29か国でアンケート調査を行った結果、性生活では断トツ、イタリア人の回数は多く、一番少ないのはやはり日本人だった。

平均寿命が高いのもいイタリアで日本と競っているが、本来幻想である恋愛が日常生活と共存していくうちに、色あせてセックスレスになっていくのだろ。

ところがイタリアでは魅力的な女性は、年齢と同じ数の男性を知っているのがあたりまえだとか。

だが日本の夫婦は28%がセックスレスで、セックスの必要性を感じない彼らは、何を基準に愛を確認しているのだろうか。

イタリア人には考えられないことかもしれない。

1988年に来日したチッチョリーナを知っているだろうか、彼女は有名なポルノ女優だが、国会議員でもあり、当時、日本の国会内に現れ話題を呼んだ。

イタリアはそれほどオープンな国なのだ。

イタリアに「年老いた雌鶏からは良いスープが取れる」という諺があるが、その辺が日本とは違うところなのだろう。

イタリアはフェミニズムが盛んな国で、国際婦人デーのデモで、こんなことを叫んでいる「子宮は私の所有物、私が使い管理する」然し、驚くのは「わが指で、得よう確かなオルガズム。」あまりにも進んでいる。

日本の女性では考えられない。

イタリアではセクハラをしないのがセクハラなんだと言われ、つまり、セクハラに遭わない女性は魅力的ではないということだろう。

なるほどね。

最後に田丸と亡くなった、下ネタ好きの米原万里の対談が載っているが、その米原の言うAランクの男とは、ゾルゲとゲバラだとか。

素晴らしい着眼だ。

ゲバラはセックス・アピールのある男だったからね。

ゾルゲは精力絶倫タイプ。

私の知る女性は大杉栄と言っていたが、大杉も一体何人の子供を作ったんだ。

彼ら3人に共通するのは、いずれも殺害されたということだな。

因みに田丸はイタリア語の通訳家で米原はロシア語の通訳家、雑学も豊富でなかなかの博識、だから二人は気が合ったのだろう。