愛に恋

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奈良井宿

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「お武家様、今日のお宿はもうお決まりでしょうか。なんなら手前のところに泊まってもらえませぬか。お武家様」

「・・・」

「しつこいようですがお武家様。見てのとおり、最近、この界隈の街並みはすっかり寂れてしまいまして、京、大坂はもちろん、江戸からの客もとんと途絶えてしまいました。なんでも流行病で軒並み大店なんかも店仕舞いして国元に帰っているとか聞きます。番頭さんにまで暇を出していると聞き及んでおります。年明け早々、うちの宿にお泊り頂いたお客も僅かに八人。どうかお情けだと思うて今宵、お泊り頂けませぬか」

「亭主、左様に不景気か」

「はい、それはもう」

「相分かった。其の方の宿に案内いたせ」

「はぁ、ありがとうございます。ささ、こちらで御座います」

「その代わり夕餉にはせいぜい馳走致せよ」

「はい、それはもう分かり申しております」

 

拙者儀、心身不調につき、暫くはここ信州奈良井宿に長逗留する所存にて、ブログは当分の間、休ませて貰いたいと思うております。

申し訳ござらぬ。

また、再開の儀あらば、その節は宜しくお願い申し上げ候。

ではみなさま、流行病など罹らぬようご用心召され。