よく知られているように吉行淳之介の父はエイスケ、母はあぐり、妹に女優の和子がいる。
そして私生活のパートナーが宮城まり子。
以前、宮城まり子の「淳之介さんのこと」を読んだが、それ以外、二人に関することは知らない。
また、第三の新人と言われる作家の中で、遠藤周作はそれなりに読んだが吉行淳之介の作品はあまり読んで来なかった。
併し、今回読んでみて、やはりというようにエロティックな濡れ場が多い。
当初、関係を持っていた女が4人いたが、残った一人と、のべつ幕なしという程ではなにしろ、女の了解を基に変態的な行為に発展していく様は、私としては何だかエロ小説を読んでいるような気持ちになり、あまり心地よいものではない。
私も元来オトコだが、特段、小説でそのような場面を読みたいとは思わない。
無論、作者にしてみれば単なるエロ小説を書きたいばかりではないにしろ、この手の物は好き嫌いがありそうだ。