それなりに予感があったものの、先週日曜日、出勤してみると事務所に呼ばれ、その時の一瞬辛そうな顔が総てを物語っていったことを私は見逃さなかった。
職場は児童養護施設、保育園、幼稚園、老人ホーム、教会と福祉に関しては何でも御座れの理想的な会社で、ここで働きたいと以前から思っていた職場なのだが最後通牒。
まさにハルノートじゃないが、今月を以って解雇、人員削減。
私は児童養護施設の方で働いていたのだが、その際、最後の抵抗を見せ、老人ホームの方へ回してもらえないかと懇願してみたが、それも相敵わず「私もこんなことを言うのは辛いのですが」と言われてしまった。
ここ7年間で4回連続の解雇通告。
心筋梗塞で解雇、大腸がんで解雇、坐骨神経痛で解雇、そして今回と。
今の私にはこんな気だるいブルースがピッタリ。
病気は全て完治しているが、実は今回ヘルニアが悪化していた。
それは誰にも言わず仕事していたのだが、そろそろ限界が近づいていた頃合いでもあった矢先のこと。
園内には花の蕾も咲き始め、残念ながら桜の開花を運動場で見ることは出来なくなった。
4月、5月と、それぞれ違う病院での入院もあり、身近な人には誰にも言っていないが、其処に持って来て最近の体調不良。
寝てばかりいる。
以前のように長文が書けないのはその為だ。
恐れているのは気力の衰えで、今月になってまだ一冊も本が読めていない。
否、正確には読め切れないでいる。
おっそろしく長い本で、老眼鏡を掛けていても読みづらい小さな文字を日々、追ってはいるものの徐々にペースダウン。
今日などはまだ6頁しか読んでいない。
どうすりゃいいのさこの私、脚は夜開くじゃないが、そんな冗談を言っている場合ではないのだ。
毎日の昼食はチャーハンか天津飯。
何とか気力を振り絞ってはいるものの、ばってん、少し辛かこつあるね。
そしてこの寒風、寒さが堪える。
日々、一番見つめているのは天井で何か漠然と考えている。
そして寝れば、どんなに僅かな時間でも必ず面白くない夢を見る。
誰かに追われている。
以前、夢の中で行ったことのある場所に、また舞い戻る。
どういう訳で、日頃は忘れている夢の場所に立ち戻るのか。
寒いのにやたら汗が出る。
鬱憤が溜まり、雑念が溜まり、古本が溜まる、寒気コロナの世は更けて。