腹立ちて 炭撒きちらす 三つの子を 為すに任せて 鶯をきく
癇癪を起こして部屋を汚す3歳児を叱るでもなく、後片付けをするでもなく、悠然と鶯の声を聞いているのは歌人与謝野晶子。
生涯11人の子供をもうけ5万種の歌を詠み、膨大の文書を残し苦しい家計をやりくりした人は、この図太さで子育てを全うした。
ムカつきて 熱湯かけまくり 三つの子を 死すに任せて 音楽を聴く
近年の育児放棄や子供への虐待。
世の中で、一番頼りにして、生きて行く全てである親から虐待を受け、殺されていく子供たち。
これだけニュースになっているのに一向に後を絶たない。
親は必ず言う。
「しつけだった」
人の世に、殺害に至るまでの躾などありません。
今、この瞬間にも何処かで必ず類似のことが起きている。
晶子のこの姿勢を何と見る!