生前、私の父はゲーリー・クーパーの大ファンだったが、そのクーパーが前立腺がんで亡くなったのは1961年5月13日、60歳だった。
クーパーの死にショックを受けたのは父ばかりではなく、キューバ在住で取り分けクーパーと親交の深かったヘミングウェイにとっては精神的にも大きな打撃だったらしい。
二度の飛行機事故で重傷を負いながらも奇跡的に生還したヘミングウェイだったが、遂に力尽きたか同年7月2日、ショットガンで自殺してしまった。
それがこの写真の銃ではないだろうか。
これがいつ撮られたものなのか分からないが、撮った人にしてみれば驚きの1枚になったことだろう。
実にヘミングウェイ61歳の生涯だった。